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認知症になるとどうなるの?

よく知られている記憶障害だけでなく、症状は人によって様々です。

計算力の低下や実行機能の障害、徘徊、幻覚・幻想、うつなども

認知症には多くの症状があり、人によって様々な症状が現れます。これを大きなくくりでみると、その症状は二つに分けられます。

脳の働きの低下による直接的な症状(中核症状)

この代表的なものが新しい記憶を覚えておくことができなくなる記憶障害です。進行すると、古い記憶も思い出しにくくなり、自分の名前さえわからなくなることもあります。
他にも、以下のような症状が中核症状と呼ばれるものです。

  • 簡単な計算ができずに、買い物でいくら払えばいいかわからなくなる計算力の低下
  • 仕事や家事などの目的に合わせて段取りよく実行することが困難になる実行機能障害
  • 今日の日付や自分が今いる場所がわからなくなる見当識障害

具体例でみると、たとえば、レジで小銭を数えるのを面倒くさがり、常にお札で支払いを済ませようとしたり、長年続けてきた趣味を突然辞めてしまったりしたら、要注意といえるでしょう。

周囲の環境に適応できなくなることによって起きる「行動心理症状(BPSD)」

この代表的なものが、抑うつ、不安・いらいら、怒りっぽい、不眠、興奮、幻視・妄想、徘徊などです。
BPSDは、自らに起きた中核症状に戸惑った人が、困った場面でなんとかつじつまを合わせようとすることで起こります。このため、中核症状が出ていても、本人に不安に思う気持ちがあまりなければ、BPSDが目立たないこともあるようです。

認知症の主な症状

中核症状記憶障害新しい記憶を覚えられなくなる
計算力の低下簡単な計算ができなくなる
実行機能障害仕事や家事などの段取りができなくなる
判断力の低下状況を論理的に判断できなくなる
見当識障害日付・時間や今いる場所がわからなくなる
失語・失認・失行言葉が出にくい、理解が悪い、動作ができないなど
行動心理症状
(BPSD)
抑うつ 気分が落ち込む、関心があったものに興味を失う
不安・いらいらいらいらして落ち着かない
怒りっぽいすぐに怒る。感情の起伏が激しくなる
不眠寝つきが悪く、ひどい時は昼夜逆転する
興奮興奮して暴れる、暴力をふるう
幻視・妄想存在しないものが見えたり、ものを盗られたと思い込んだりする
徘徊家を出て歩き回り、道に迷う

監修:新井平伊医師(アルツクリニック 東京院長)