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レビー小体型認知症

いない人が見える「幻視」が最大の特徴です。

睡眠行動障害や運動機能障害も伴う
高齢男性に多い認知症

アルツハイマー型認知症で見られる認知症の中核症状とともに、初期の頃から幻視の症状が出るのが、レビー小体型認知症の最大の特徴です。

実際にはいない人が見えたり、小さな虫がたくさんいるように見えたりします。また、眠っている間に大声を上げたり、手足を激しく動かしたり、急に起き上がって部屋を歩き回ったりする「レム睡眠行動障害」も特徴の一つです。

さらに、ドーパミンと呼ばれる神経伝達物質が減少し、運動器にも障害が起こるため、動作が遅くなったり、つまずいて転びやすくなったり、手足が震えたりするパーキンソン病の症状が出る場合もあります。

このタイプの認知症は脳の中にαシヌクレインと呼ばれる変異たんぱく質が蓄積することにより「レビー小体」という病変が神経細胞内に出現、神経細胞にダメージを与え、減少させることによって起こります。はっきりした原因はわかっていません。

他の認知症との誤診も多く
専門医の診断が必要

初期症状として、もの忘れなどの認知機能障害やうつ状態が見られますが、逆にパーキンソン病を先に発症してその後に認知症の症状が現れるケースもあります。

パーキンソン病の症状が目立つ場合は進行が早く、そうでない場合は比較的ゆっくりした経過をたどる傾向があります。

アルツハイマー型認知症と誤診されることが少なくなく、専門医でないと診断が難しい病気です。アルツハイマー病の薬やパーキンソン病の薬で進行を遅らせたり、症状を緩和したりする治療が一般的です。

監修:新井平伊医師(アルツクリニック 東京院長)