40歳からの認知症予防(第5話)趣味、社会的交流
2020年09月21日
③ 精神的安定、趣味・社会的交流
趣味を見つけよう
シニア時代は長く続きます。楽しく、充実感をもって過ごすために、生涯にわたって楽しめる趣味にめぐりあえると豊かな時間となります。60歳~80歳でも20年間に及び、子育て時代よりも長くなるかもしれません。身体が自由に動く40〜50代のうちに、きっかけをつかめるようにアンテナを張ってみましょう。
趣味のように夢中になれること、ワクワクして楽しいと思うことで、脳が活性化します。いくつになっても趣味を楽しんでいる人がいきいきと輝いているのは、脳が活性化されて認知機能の低下が抑制されているからです。あなたにとっての「楽しい!」は何でしょう。「ワクワクする!」は何に思いをはせている時でしょう。自分の気持ちに正直に向き合ってみると、趣味を見つけることにつながるかもしれません。
社会的交流について
人は他人と交流することによって、相手を見つめ、自分を見つめています。また、他人に存在を認められ、必要とされることが大切な生きがいになります。
高齢になにつれ、どうしても人との交流が少なくなります。一人が落ち着く、人に気を使わないので楽だ、と感じることもあるかもしれませんが、孤独が認知機能を低下させてしまうので、意識的に人と関わることが大切です。ただ、新しい人間関係をつくるには、ある程度の勇気と努力、そして時間がかかります。40代、50代のうちから仲間づくりを心がけましょう。人と関わる機会を作る、きっかけを作る練習をすることで、抵抗感を感じにくくなるかもしれません。そして、人と関わると楽しい一面があることに気が付けば、自ずと人のいるところへ出向くことでしょう。
他人と会話すること、他人から影響を受けることでも脳が活性化します。慣れ親しんだ仲間も大切ですが、新しい人との関わりは、その人を知るところから始まるので、より強い刺激を受けることができます。多くの人と関わることで脳に刺激を与えましょう。
新しいことを学ぶ知的好奇心
新しいことを学ぶとき、脳のさまざまな部分が刺激され、活性化されます。知的好奇心を持ち、常に新しいことを学ぼうとする姿勢は脳をいつまでもいきいきとさせてくれます。「これは何だろう?」「どうしてだろう?」と感じる気持ちを育みましょう。
いま意識できたあなたは、認知症予防に一歩前進
老化によって脳機能を低下させず、脳を活性化させていくには、毎日の生活を見直し、改善することが一番の近道です。脳機能を低下させないポイントを40歳から意識することで、何もせずに年を重ねた人とは、高齢になった時に違いが明らかになります。いつまでも若々しいシニアになるために、積極的に脳のアンチエイジングに取り組みましょう。
参考:
- 40歳からの「認知症予防」入門 伊古田俊夫
- 「認知症予防は40代から!『脳の老化』薬の要らない防止法」北青山Dクリニック院長 阿保義久