MCIで気付くには
MCIは日常の生活のなかで気付くことができます
それは本当に年相応のもの忘れ?小さな兆候を見逃さないで
あなたやあなたの家族のMCI(軽度認知障害)に気付くのは、ご自身や身近な方が最初かもしれません。「少し変わってきたような気がする。」「昨年と比べると様子が違うかな?」と感じることはありませんか。
認知機能の低下と、生活への支障があるかどうかについて、注意深く観察してみてださい。
もの忘れが出てきたなと感じる場合には、その症状が ”進行している” かどうかがポイントになります。認知症やMCIでは症状はゆっくり進行します。ここ1~2年の様子の変化を思い起こしてみてください。
日常生活で「何か変だな」と感じる場合には、どんな事が「変だ」と感じるようになってきたのか(または上手くできないのか)、丁寧に振り返ってみると良いかもしれません。
心配な場合は、医師に相談することでMCIに気付くことができるかもしれません。以下のチェックリストを参考に、気になる場合には医師に相談してみましょう。
<MCI早期発見チェックリスト>
- 以前と比べて、最近の出来事をすっぽり忘れることが増えた
- 最近料理の味が変わった(しょっぱい、味付けがされていない等)
- 物やゴミが片付けられず部屋が散らかってきた
- 夏のクチナシや秋のキンモクセイの香りが分からなくなった
- 洋服の選び方がちぐはぐ(夏なのにコートを着る、一日中パジャマで過ごす等)
- 身だしなみを気にしなくなった、化粧をしなくなった
- 人との交流を避け、家に閉じこもることが多くなってきた
- 気分のムラが大きくなり、感情的になってきた
MCIに気付ければ、予防によって健常に戻る可能性があります。「もの忘れくらい、よくあることだ」と見逃さず、一度しっかり向き合ってみてください。
監修:朝田隆先生(東京医科歯科大学特任教授、メモリークリニックお茶の水院長)