予防は知ることから
正しい情報を知り、自分の状態を知ることが大切です。
2つの「知る」から
予防を始めよう
認知症を予防するための第一歩は「知る」ことです。ここで言う「知る」には2つの意味があります。
正しい情報を「知る」
第1の「知る」は正しい情報を「知る」こと。病気や健康に関する情報は世の中にあふれています。認知症や認知症の予防に関する情報も例外ではありません。しかし、そうした情報がすべて正しい情報とは限らず、中にはまったく根拠がない情報や根拠があやふやな情報も少なくありません。
そうした有象無象の情報の中からいかにして正しい情報を拾い出せばいいのでしょうか。まず、もっとも確実なのは、国(厚生労働省など)や地方自治体(都道府県や市区町村)、学会(日本認知症学会など)、世界保健機関(WHO)といった公的な組織が発信している情報です。こうした公的機関は情報をきちんと精査して、エビデンスのしっかりした情報のみを発信していると考えていいでしょう。
そのほか、個別の医師や研究者などの専門家が発する情報、そうした専門家の監修のもとで発信されている情報も相対的に信頼できる情報といえるでしょう。
自分の状態を「知る」
第2の「知る」は自分の状態を「知る」ことです。他の多くの病気と同様、生活習慣の改善が認知症の予防に有効であることは当サイトでも述べていますが、それを実践するためには、自分の生活習慣に問題があるのか、あるとすればどこが問題なのかを知る必要があります。
年に1回の定期健康診断(40~74歳の人は特定健康診査)もしっかり受けて、体に異常がないかどうかをチェックし、異常がある場合はそれを改善するためのケアもする、これが大切です。
この2つの「知る」から認知症予防を始めてみましょう。
監修:新井平伊医師(アルツクリニック 東京院長)