海藻で夏の脳を活性化～日本が誇る食文化～

2021年07月05日

7月海藻サラダ

今回は10回目。

毎回、認知症予防に効果のある食材を使って特別メニューでお伝えします。
いよいよ季節はナツ！夏と言えば海。海と言えば海藻です。
日本は海に囲まれた国であり、日本人は海とともに暮らして海からの恵みをありがたくいただいてきました。2013年12月にユネスコ無形文化遺産に登録された和食にも海藻は欠かせない食材です。
ちなみにユネスコで登録されたのは単に和食という料理だけでなく、「和食；日本人の伝統的な食文化」であることを皆さんは知っていますか。

食文化には次の4つの特徴が大切なキーワードになっています。

多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
健康的な食生活を支える栄養バランス
自然の美しさや季節の移ろいの表現
正月などの年中行事との密接な関わり

農林水産省HPより

これを海藻に置き換えると・・・

→　日本各地の海で採取した多種類の海藻と多様な海藻料理。
→　食物繊維、そしてミネラルが豊富で低カロリー。
→　夏は冷たい酢の物で。冬はおでんやお鍋で。
→　祝事、祭礼、お供え物としての昆布。京都では八の付く日に「おあげとあらめ（昆布の仲間）の炊いたん」というおばんざいを食べる風習あり。

ところで、あなたは普段どんな海藻をよく食べますか。そして、種類をどのくらい知っていますか。海藻は大きく次の３つのグループに分かれます。

褐藻…ワカメ、マコンブ、ヒジキ、ホンダワラ、モズクなど
紅藻…テングサ、フノリ、マクサ、ツノマタ、イギスなど
緑藻…ウスバアオノリ、エゾヒトエグサ、クビレズタ（ウミブドウ）など

私たちは海藻をふだんから当たり前のように食べていますが、日本人ほど海藻を食べる国はとても珍しいのです。
そして気になるのが海藻はホントに認知症にいいのか！ですが、九州の久山町研究で食事のパターンと認知症発症リスクとの関連を検討した研究が2013年の米国の雑誌（Am J Clin Nutr）で発表されました。
この研究は1988年健診に参加した60歳以上の1006人を17年間追跡したもので、「大豆製品と豆腐」「緑黄色野菜」「淡色野菜」「藻類」「牛乳・乳製品」の摂取量が多い食事パターンは，認知症発症のリスクを有意に低下させることが示されました。つまり、海藻はもちろんのこと、さまざまな食品を食べ合わせることが認知症には良いようですね。（http://ajcn.nutrition.org/content/97/5/1076.long）

今回おススメするレシピはまさにこの5つの食品群のうち4つまでが含まれていて必見です。特にこの時期おいしくなるぶらさがり系の夏野菜（トマト、オクラ、万願寺唐辛子、ピーマン、なす等）と一緒に海藻をおいしく食べてナツのノウを活性化しましょう！

というわけで今回もかんたんにできる「海藻サラダ～醤油マヨわさソース～」を紹介します。ポイントはこのソース！海藻にぴったりです。