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認知症予防コラム

中年期に高血圧→高齢期に低血圧で、認知症60%増

2020年09月25日

中高年期を通じて正常血圧を維持した人と比べると、中年期・高齢期を通して高血圧だった人は認知症の発症リスクが49%上昇し、中年期で高血圧であり高齢期で低血圧に転じた人は62%上昇するとの報告がありました。

中年期の4,700人超を24年間追跡したところ、血圧が変化するパターンと認知症発症リスクに関連があるとのことです。

中年期から高齢期にかけて変化する血圧のパターンを次のように5つに分類しています。
〚高血圧:140/90mmHg,低血圧:90/60mmHg〛

  <中年期>  <高齢期>  (症例数) 認知症発症率 認知症発症リスク

  1. 正常血圧 → 正常血圧 (833例) 1.31人
  2. 正常血圧 →  高血圧 (1,559例) 1.99人
  3. 正常血圧 →  低血圧 (927例) 2.07人
  4.  高血圧   →  高血圧 (1,030例) 2.83人    49%増
  5.  高血圧   →  低血圧 (389例) 4.26人    62%増

中年期に高血圧の場合、高齢期に高血圧もしくは低血圧になると認知症リスクが上昇します。中でも高齢期に低血圧になる場合においては、MCI発症リスクの上昇が認められました。この報告から、中年期に高血圧であった場合には、高齢期を迎える前に血圧を正常値に戻すことが望まれます。

高血圧は血管性認知症につながるため、中年期のうちに予防や治療に取り組み、脳梗塞や脳出血が起こらないように努めましょう。高齢期になると高血圧になる傾向があるため、高齢期を迎える前に対策を講じられると良いでしょう。塩分制限と適度な運動が改善策になります。

(文:認知症予防習慣編集部)

出展:

JAMA2019; 322: 535-545)2019 Aug 13;322(6):535-545. doi: 10.1001/jama.2019.10575.
Association of Midlife to Late-Life Blood Pressure Patterns With Incident Dementia