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認知症予防コラム

40歳からの認知症予防(第1話)40歳が良いタイミング

2020年09月21日

 

第1話.40歳が良いタイミング
第2話.生活習慣の改善   
第3話.運動の習慣づくり  
第4話.精神的安定     
第5話.趣味、社会的交流  

アルツハイマー型認知症は一般的に70歳以上で多く発症します。原因となる物質(アミロイドβ)は発症の20年ほど前から脳内にたまり始めるため、50歳前後から蓄積が始まることになります。つまり、アミロイドβが蓄積される前の40代が認知症予防に取り組む理想的なタイミングと言えるのです。

予防できる9つの認知症の原因

英ランセット国際委員会(*1)は、「認知症を予防できる因子は10代から始まる」と発表しました。教育はできるだけ長く受けた方が良く、15歳までは学校等の教育を受けるべきとしています。様々な理由によって11~12歳で学校等の教育を受けなくなると、認知症を発症しやすくなります。45歳以上の中年期では聴力の低下、高血圧、肥満、65歳以上では喫煙、うつ病、運動不足、社会的孤立、糖尿病が、認知症の誘発につながる原因としています。
「生涯を通じて上記9つの原因を改善し、脳の健康状態を良くできれば、認知症の35%は予防できる可能性がある」というものです。この中で40代に当てはまる聴力低下の改善で9%、高血圧の改善で2%、肥満の改善で1%、すべて合わせると12%の予防につながるとされています。

生活習慣病が認知症を誘発する原因なので、生活習慣病を予防すると認知症の予防につながります。生活習慣病予防の取り組みとして、生活習慣や生活環境の改善をするのは、脳や心臓、肝臓などの各臓器が侵されてからでは手遅れです。各臓器が健康な40歳頃から生活習慣の改善に取り組むことで効果が発揮されるのです。

日常生活の中で「あれ?」が出てくる

40歳頃では、認知症のことなどまだ真剣に考えられないと思うかもしれません。しかし、40歳を過ぎると海馬が萎縮し始め、日常生活の中でも忘れっぽくなっていることを自覚する人が出始めます。認知症ねっと(*2)で実施された認知機能テストでは、40代前半をピークに、50歳頃より認知機能が低下し始め、55歳頃から明らかな低下がみられました。これを受けて、認知機能低下前の40歳頃から認知症予防に取り組むことが大切だとしています。

40歳頃になると親世代の認知症が気になり始める頃ではないでしょうか。今は元気だけれど、あと10年したら…と考えたり、以前と少し様子が違ってきたなと感じたり、職場の先輩が親の認知症を話題にしていたりと、ふと気になることが増える頃ではないでしょうか。親世代へのアドバイスのためにも、認知症予防について一緒に考えて実践してみましょう。

認知症を発症させないためには

認知症は全ての人が発症するわけではありません。脳が萎縮しても、脳に知的刺激を与え続ければ認知症を発症せずに過ごすことができます。そのためにはどのような取り組みを心がければ良いのでしょうか。これから4回に分けて紹介していきます。

参考:

  1. Lancet International Commission on Dementia Prevention, Intervention and Care
  2. 認知機能は50歳を境に低下、40代からの認知症予防が重要と判明~「認知症ねっと」認知機能チェック1万人突破